工夫できない子

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置き換えて考えられない

工夫できない子というのは本当にできません。

例えば、中学の文字式で a や b を使った式を習って、

a÷b=  となると、

あれ、a/b だったっけ? それともb/a だったっけと固まるんです。

自分の中の知識から答えを探し出そうとはせず、ほっとくと10分、20分思考停止状態です。

「簡単な数字に置き換えて考えてみたら?」

と言うんですが、その意味がわかりません。

しかたなく

「簡単な割り算に置き換えると、例えば 10÷2 は」 というと

「5」と返事をします。

「どうやって出したの?」と聞くと

「10÷2 をした」というので、

「今はどっちが分母でどっちが分子かを知りたいんでしょう?どっち?」と聞きます。

「10/2だから…そっか、a/bだ」

しかし次回来た時には、また同じように固まります。

そして、また同じことを言います。

「簡単な数字に置き換えて考えてみたら?」

1年たっても、2年たっても、時間があくと同じようなことを繰り返します。

a÷b=a/b が出来るようになっても、

「Xグラムの3割は?」 など、違うことを聞かれる

「3/10 グラム」などと平気で答えます。

その都度同じことを言います。

「簡単な数字に置き換えて考えてみたら?」 と

テストでいい点がとれても

恐ろしいことにこういう子たちでも、

定期テストの対策をしっかりやると、それなりの点数がとれるようになります。
(大量の演習が必要ですけどね)

でも、工夫はできず頭は全然良くなりません。

そもそも、テスト対策の勉強が賢くなる(考える)勉強ではなく覚えるための勉強だから当たり前ですし、考えない学習習慣が強化されるので、答えを覚えさせるようなテスト対策はさせないほうが長い目で見るとその子のためになります。

それが良くわかったから、私は中学生には定期テスト対策の勉強はやめて、じっくりわからないところを理解する、自分でしっかり考える勉強に切り替えた訳ですが、子どもたちは違う塾に行っている友人達のように楽に点数がとれる方法を求めます。

親達も点数にしか感心がありません。

つくり方を細かく説明して一緒にやって見せた「わからん帳」もろくに作らないのに、かろうじて「わからん帳」も貼っただけで終わっているのに、ワークの答えあわせもしないのに、「勉強の仕方がわからないって言ってるんですけど…」なんてことを言い出します。

全員ではありませんが、かなりの人たちがそうです。でもね~ すぐに消えてしまう記憶でとった点数よりも、はるかに大事なことがあるんですよ…。

創意工夫力

企業の人事考課表にはこういう項目が入っています。

ちょっと軽視しすぎてやいませんか?

小さい頃から育てないと育ちません。

子どもたちを見ていれば、幼稚園児ではっきり違いがわかります。

知識の先取りよりもやるべきことがあります。

英語の猿真似よりもやるべきことがあります。

幼児教室に通わせるのではなく、親が育てるしかありません。

「○○ができるようになった」「●●に受かった」ことばかりみているとサインを見逃します。

子ども時代から逐一指示をもらわないと動けない子は、当たり前ですが、大人になっても逐一指示をもらわないと動けません。

そういう子が、大量発生しています。

先週、前職(人事)の後輩達と飲んできたんですが、

「大学と実際の人間のレベルが一致しない子が多すぎる」

と愚痴っていました。

注)不況で買い手市場ですし、一部上場の総合IT企業なのでそれなりの学生達が集まります。

どんぐり式子育て&学習は創意工夫力を育てるのに、とてもよい方法ですが、別にやらなくても創意工夫力は育てられます。

やらないよりやったほうが可能性は高いと思いますけどね。

楽しいし(^_^)

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